約 2,629,666 件
https://w.atwiki.jp/coyote/pages/83.html
「こちら上層隊、五階を制圧、そのまま四階に突入しました。敵が防火扉でのシャットアウトを始めています」 ジュライは発射された銃弾ごと敵を叩き斬りつつ、エイプリルに連絡した。 二つに増えた歪な弾丸は強靭なボディに弾かれ、足元に落ちる。 すぐに了解、との返答が帰って来る。 どうやら敵は三階に立て篭もる覚悟を決めたようで、銃撃も拳銃から突撃銃、自動小銃に変わった。 「この分じゃ、三階では五十口径と戦うことになる」 マーチがMINIMIを連射して敵を薙ぎ倒しながら、毒づいた。 十二姉妹のボディは拳銃弾までなら五十口径でも耐えられる。M500でも、デザートイーグルでもだ。 だがエネルギー量からして桁が違う対戦車・対物ライフルとなると話は違うし、 特殊な弾頭の弾や、ジャニアリーの使うP90の5.7ミリ弾のように、貫通力の高いものならある程度の損傷は避けられない。 建物の中でのロケット弾発射は基本出来ないので、RPGなどの攻撃は有り得ないとジュライは踏んでいたが、 それにしたって別の手段はある。グレネードランチャーなら問題ないし、パンツァーファウストもグレネードの一種だ。 小さいものならワルサーのカンプピストルもある。大きなものならパンツァーファウストⅢだって撃てる。 目の前の敵を斬り倒すことに専念したかったが、ジュライの頭からはどうしてもその考えが離れなかった。 だから隙の一つも出来たのだろう。ショットガンを持った男が、先につけた銃剣で突いて来たのだ。 その時は別の敵を斬った直後で、とても何がしかの対応が可能な状態ではなかった。 傷はまあ問題ないだろうと考えて、敢えてそれを受けることにした瞬間、その男の体に穴が数十個は開いた。 穴開きチーズになった男は、そのまま何歩か非常に鈍重に進み、ジュライに縋り付くようにして体を地に落とした。 「どうしたんですの? 珍しい」 「あらあら、いけませんわね。私としたことが」 ジャニアリーにそう返し、銃で殴り掛かって来た男をひょいと避け、手刀で首を強打する。男は昏倒した。 ぶん、と風を切って向かって来るスコップ。右の二の腕で軌道を変え、振り下ろされた手を一打しスコップを落とす。 持っていた敵の首を両手でがしりと掴み、弾みをつけて引き倒し、首を捻じ折った。 また別の相手が、ナイフで突いて来る。到達直前に左手で叩いて外し、右足の膝で股間を蹴り上げる。 体を折り曲げた相手の背中に刀を突き立てた。力を失い、くたりとなる。 「暗視装置もなしに格闘を挑むなんて、自殺志願かしら」 「寧ろ他殺志願」 マーチがそう言って、陰気に笑った。彼女はさっきから残弾数を心配してか、敵のM16から奪った弾倉で射撃している。 そういえば、普段はあんなに乱射するジャニアリーが、今回は基本的にセミオートで連射しないことにジュライは気付いた。 長期戦になることを見据えて、出来る限り銃弾を温存しておきたいのだろう。 P90の弾倉は細長い箱のようなものだ。五十発の弾丸が入る。 ただ、その特異な形状から、持ち運びには適さなかった。 勿論だが十二姉妹は敵の銃を拾って使うことだって出来る。そういう訓練は受けているし、そうでなくても必要なら使うだろう。 が、やはり己の銃に愛着が沸くのは致し方ないことであり、出来うる限りは自分の銃を使いたいと思うのも、仕方のないことだ。 「ジャニアリー、私と前へ。マーチ、オーガストを守っていて下さい」 「子守?」 不満げに顔を顰めるマーチ。オーガストはさっきから何もしていない。それは彼女が悪いのではなく、任務の特性上だ。 万が一にでも、ニルソンごと吹き飛ばすようなことがあってはならないのだから。 オーガストは何事か言い返そうとしたが、むぐむぐと口の中に言葉を押し込めてしまった。 ジュライが視線でたしなめると、人の悪いツインテールはそっぽを向く。 溜め息を吐いた。ジャニアリーが叱り飛ばそうとするが、それを抑えて索敵を始める。 「ジャニアリーはラックの向こう側から行って下さい。私はこちら側を調べます」 何らかのトラップがないとも限らない。細心の注意を払いつつも、素早く調べていく。 左を見る。緑色の視界では良く分からなかったが、じっと見続けると、確かにドアがあると確認出来た。 ラックの向こう側を調べ終わったジャニアリーを手で呼び、突入体勢に入る。 銃を持たないジュライが真っ先に入り、その後ろからジャニアリーが援護するのだ。 指を三本立て、一本を折り、二本を折り、三本目を折った瞬間、援護手がドアを開けた。 すり抜けるように、まだ開ききってもないドアを通り、辺りを確かめる。 かちりという音がして、反射的にジュライは左にステップを踏んだ。 物凄い轟音が鳴り響く。非常に強い衝撃波が観測されたことで、五十口径ライフルだと理解する。 「何なんですの、今の音は! 私の左腕が──!」 再び鳴る音。今度もジュライはギリギリで避ける。位置を特定した。 部屋にあった何の用途に使うのか分からない機械を障害物とし、危険極まりない敵へと近づく。 銃口が向けられた。跳ぶ。音。空中で一回転。着地。刀を両手で持ち、脇を通して背後へ突く。 確かな感触があり、背中に重みを感じた。 「五十口径ライフルです。マーチ、エイプリルに連絡を。 ジャニアリーが負傷、敵はやはり重火器を装備しているようだ、と」 先ほどのジャニアリーの質問に答えるジュライ。 「そんなことはどうでもいいですわ! 見てくださいまし、この左腕!」 ジュライは口元に手をやった。銃弾はドアを貫通し、ジャニアリーの左肘から先を吹き飛ばしていた。 彼女の数メートル横に、さっきまで肘にくっついていたものの残骸と、握られていたP90が落ちている。 「キャプテン・スーパーマーケット……ふふっ」 青ざめるオーガストとは対照的に、嫌な笑いを絶やさないマーチ。彼は右肘だ。 ジャニアリーの残った右腕は、自然と彼女の方へ向いた。 流石に引き金を引く前にジュライに止められはしたが。 Ж Ж Ж ばたばたと人が走り回り、銃声と悲鳴が何処かで上がる。どれくらいそれを聞いていたか、彼には見当もつかない。 一体いつ頃から目を覚ましていたかすら朧げで、ともすれば全て夢の中の出来事と片付けてしまいそうになるほどだ。 それほどまでに、現実味を欠いていた。この、誘拐という事態は、ニルソンにとって。 十二姉妹に守られ、マダム配下のギルド兵に守られ、彼は今まで安全圏に居た。 それが突然誘拐され、戦火の真っ只中に置かれるとは、予想だにしていなかった。 ただ二つ、度々漏れ聞こえる銃声と、時たま聞こえる姉妹の肉声のみが、彼を現実に繋いでいたのだ。 ニルソンの目の前には、誘拐と強奪の実行犯が居た。机に座ってコーヒーを飲みながら、部下に指令を下している。 指示はそれなりに的確と言って良いほどのもので、十二姉妹の進撃を少しは遅めていた。少しは。 「飲むか?」 輪郭だけがぼんやりと見える。コーヒーの入ったコップを差し出しているらしい。匂いで分かった。 首を振って、ニルソンはそれを退けた。 ふん、と鼻を鳴らした後、指揮官はコーヒーを飲み、部下に指示をした。 「パウザとファウストを持って行け。液体常温包装室で待ち伏せだ。 あ、おい、隣の包装室にも何人かやっておけ。奴らの横腹を狙うように命じておくんだ。 奴らは絶対に同時に突入して来る。決して各個撃破なんて甘いことは考えられない。 いつ、どのタイミングで来ても問題ないようにしておけ」 部下が立ち上がって部屋を出て行く。 暫くして、実行犯で指揮官の男も部屋を出て行った。 ニルソンは何度となく確認した自分の状況を、今一度確認してみる。 基本的に自由だが、左手が手錠で縦に走る窓枠と繋がれていた。 辺りを見ても、パイプ椅子と机以外には何もない。今現在は、自力での脱出は難しそうだった。 窓枠は頑丈であり、破壊することも出来なさそうだ。 仕方なく、脚で椅子を引き寄せ、それに座り、救助か脱出の時を待つことにした。 銃声が近づいて来る。救出の足音だ。障害を突き破りあの十二人がやって来るのだ。 もうフェブラリーが生体反応データを探り、自分の居場所を突き止めているとニルソンは確信していた。 安心感が緊張した肉体を解き解す。リラックスして、喧騒を聞き続ける。 気付かぬ内に、瞼が下りていた。緊張で誤魔化されていた疲れが、表れてきたようだ。 抵抗も出来ずに、ニルソンは浅いながらも眠りに就こうとしていた。 「起きろ!」 喧騒が一層激しく聞こえたので、彼の眠気は飛んで行ってしまった。 見るとドアが開けられていて、敵の兵が一人、手錠のものらしき鍵を片手に近寄って来ている。 彼は廊下との接点を閉じると急いで、ニルソンの手錠を外した。移動させるつもりなのだ。 いい加減、ニルソンも夜目も利くようになっていた。 ナイフが肩のホルダーにあり、拳銃が腰の右のホルスターに差してあるのを見て、壮年の博士は行動した。 躓いて転ぶふりをする。兵は右手でニルソンの右肩を掴んで抑える。くるりと回転。左手で口を押さえる。 右手でナイフを引き抜き首筋に突きつける。ただ、決してそれを引きはしなかった。 後ろを向かせ、左手を離して拳銃を取り、首筋に一撃を加える。どたりと兵は地に伏したが、銃声のお陰でさして聞こえなかった。 辺りを見回した。ドアは二つある。敵のうようよ居る廊下と、恐らくそうではないであろう場所に繋がるドアだ。 ニルソンが選択するのに、そう時間は掛からなかった。彼は後者を選んだ。 開ける。あったのはラックと、その中の無数にある何に使うのかさえ良く分からない代物。 凡そ脱出という行為とは関係のなさそうな部屋だった。けれど、ニルソンはその部屋にある窓に目をつけた。 その窓は右側の壁にあり、何とか彼が通り抜けられるぐらいの大きさで、スライド式のものだった。 直感するものがあった彼は、パイプ椅子を持って来てその上に上る。着ていた白衣のポケットにナイフと拳銃を突っ込んだ。 ラックを足場代わりにし、体の半分を窓の外に出す。左右を見た。右には何もない。左には、窓がある。 落下しないように注意しつつ、その窓を覗いた。兵が数人、廊下の方を見ている。 窓の鍵は開いていた。ニルソンは、幸運を何かに感謝した。 そっと開き、芋虫のような速度で体勢を整え、跳躍する。下腹部をストッパーとして、落下を防いだ。 どちら側にも落ちないよう気をつけて、窓から下りる。 足音や着地音を聞かれやしないかと冷や冷やしたが、杞憂だったようだ。 ニルソンは抜き足差し足忍び足で、兵を窺おうとした。その視界に、エレベーターが映る。 電力は止まっていた為に作動させることは出来ないが、シャフトを降りられないかという考えが脳裏を過ぎった。 慌ててそんな自殺とそこまで区別の出来ない案を却下しようとしたが、他に方法が見つけられなかった。 覚悟を決めて、銀色に光るエレベーターのドアに両手を掛ける。センターオープンのドアは、予想通りに重かった。 しょうがないので片方だけ開け、エレベーターに入った後、もう一度その苦労を味わう。要するに閉めた。 息を吐き、膝に手を突き、ニルソンは自分がつくづく幸運であることに気付く。 テーブルリフト式のエレベーターだった。大きさは小さいが扱い易く、器材搬入や高所作業用に使われるタイプだ。 一般のものは十メートルほどまでしか伸ばせないので、やっとニルソンは自分が何階に居るのか分かった。 上を見る。天井はすぐそこになく、もう少し上にあった。 次に下を、隙間から首だけ出して覗く。大分に下まで続いていた。 ごくりと唾を飲み込み、冷や汗を流しながら、黄色い、Xが複数個くっついたような、不安定な足場を下りて行く。 その間、いつ脱走が発覚するかと思うと焦りが生じたが、上からは何も聞こえなかった。 足を滑らせそうになったり、危うく落下寸前まで行きながらも、一番下、床のある場所まで下りる。 後もう少しで十二姉妹と合流出来る。そう信じて、エレベーターのドアを開ける。 途端、臭気が鼻についた。余りに強いそれに咽る。 何度か咳をして、おっかなびっくりという足つきで前に進む。 ふと彼は、フェブラリーが自分の脱走に気付いているだろうかと心配になった。 右を見ると、トラックがバックで玄関に突っ込んでいた。 近寄って良く見てみると、玄関は完全に塞がれ、そこからの脱出は無理でないにしろ危険そうだ。 どうやって脱出するのか首を捻るニルソン。そんな彼に突然声が掛けられたので、彼はすんでのところで気絶するところだった。 「……何をしているんですか、ニルソン様」 Ж Ж Ж ニルソンの予想通り、フェブラリーは突入後すぐに生体反応のサーチを行っていた為、 一階の制圧直後にはもう、居場所を特定されていた。 更に、直接的な戦闘に参加出来ない彼女は、情報収集に全力を傾けていた。 場合によっては、彼女を狙った銃弾が降り注ぎ始めても動かなかったほどだ。 だからそんな彼女がニルソンの動きを見逃す筈がなく、 ニルソンが動き出してすぐに、エイプリル他六名は彼の行動を知るところとなった。 で、エレベーターシャフトを下っていると推測したフェブラリーの報告により、セプが救出に赴くことになった。 彼女である理由は、他の七人の内フェブは戦闘が行えないので不測の事態を考えると適当ではなかったし、 エイプリルは指揮官、メイのショットガンは近接戦闘において必要で、ジューンのナイフも同上、 最後に、三つ子を一人で何処かに向かわせるのは何とも心配だったからだ。 その点セプのM14は別段近接戦闘において然したる利点もなく、一時的に欠けたって何ら問題ないと思え、実際そうだった。 セプはニルソンを護衛しつつ、二階に上がる。銃弾の飛んで来ない場所にニルソンをしゃがませ、エイプリルに通信で報告した。 『後はボディだけですわね。ニルソン様に敵の装備など、何らかの情報を掴んでないか、お訊ねなさい。 その後、ジュライとお母様に連絡するように』 戦闘を行いながらも彼女は応答して来る。セプは了解と返し、ニルソンに訊いてみた。 彼はセプの意表を突いて、いつもの明朗さで答えた。 『パウザにファウスト? 先ほど情報がもたらされたとはいえ全く、嫌になりますわ。通常兵器だけでも十分面倒ですのに。 ああ、ジュライにも同じことを伝えておいて下さい。それから、セプにはニルソン様の護衛を頼みます。 何があっても離れないこと』 セプは普通なら疲れ切っているだろう立場にある男性の顔を見た。 多少の疲れは見えるが、まだまだ元気そうで、もう一立ち回りやってのけそうな表情だ。 十二姉妹切ってのしっかりした女であるとギルド兵に評判のセプは、絶対に離れまいと心に決めた。 その頃エイプリルたち実戦部隊はようやく、二階で一番大きい会議室兼食堂の部屋を制圧し終えたところだった。 彼女たちの足元に転がるのはルガーのパラベラム弾に撃ち抜かれた死体、強力な散弾で鼻から上をごっそり失った死体、 目にナイフの刺さった死体や必要以上に銃弾を受けた死体と、枚挙に遑がないくらいの量の死体だ。 彼らは数も多く、士気も高く、決して降服しようなどとする者は居なかった。 高威力な銃は無く、銃弾が特別多い訳でもない。酷い者では、装備が銃剣やナイフのみのこともあった。 それでも彼らはただの一歩すら退かず、いや、退こうと思ったところで退くところはなかったのだが、 全員が死ぬまで戦い続けた。銃を撃って、弾が無くなれば銃を使った格闘等に移行し、結局は全滅した。 故に彼らがそこまで意味ある死を得られたかと言えばそうではないのだが、エイプリルは少しの危惧を感じていた。 戦闘においてこの上なく一方的なのは、訓練されておらず、打たれ弱い相手との戦闘だ。 場合によっては誰も死ぬことがないどころか、最初の一発が撃たれる前に終わったりする。 次に一方的なのが、訓練されただけの相手だ。 確かにそれなりの戦闘にはなるし、ギルド兵が居たなら高確率で死傷者も出るが、勝てない相手ではない。 最も一方的ではない戦闘をする羽目になる敵が、訓練され、打たれ強い相手だ。 そこに『士気が高い』という言葉が加われば、余計に相手にしたくなくなる。 例え何百発の銃弾を撃っても場合によっては一人だって死なず、へこたれずに反撃してくる。 人数によっては、勝利したとしても被害は大きく、暫く部隊そのものが動けなくなることもあるのだ。 誰の目から見ても、敵は最後の『訓練され打たれ強い』に『士気が高い』を付加した、最悪のタイプだった。 これで十二姉妹のボディに対抗しうる大口径、高威力の銃火器を持てば、恐るべき脅威になる。 そして三階にはまず間違いなくその類の武装が配備されている。パウザやパンツァーファウストの名前が出たことでもそれは分かった。 「辛くなりますわね。この戦闘は」 ジュライと通信で、三階と二階を遮る改造された防火扉の破壊と、 その後に行う突入のタイミングを計ろうとしているメイの傍で、エイプリルは呟いた。 メイやジューン、オーガストの部隊のギルド兵を、多少無理してでも連れてくるべきだったかもしれないと、彼女は後悔する。 今回の任務は突発的なもので、発生するとは思われなかったタイプの任務なので、 エイプリルを含むあの時居なかった姉妹の部隊に所属するギルド兵は全員、別の任務先に残してきていた。 メイたちの部隊は揃っていたが、トラックに乗れるだけ乗せると中途半端な数になり、 ヘリでは機体数が余りに少な過ぎる上に別機体の用意が難しくて出来ず、 簡単に言ってしまえば足を用意する十分な時間がなかったこともあって置いて来ていた。 今から通信で応援を要請しても、やはり用意するのに時間を取られ、間に合わないだろう。事態は高速で、今も動いている。 大体、戦闘が開始されてから時間が経ち過ぎていた。 ギルドの関係上警察は侵入して来ないにしろ、流石にマスコミのことを考えると、 辺りの道路は封鎖され、トラックは検問を通らなければならないに違いない。その中を隠し通して行けるかとなると、怪しいものだ。 警官を買収してもそれがテレビに流れたりしたらまずい。 テレビ局も金で何とかなるとはいえ、生放送の可能性だって考えられないこともない。 ギルド内でのマダムの立場も考慮すると、必要ではないリスクを態々取るのは言語道断の選択であった。 エイプリルは僅かに、それが自分の判断ミスであり関係のないことだと分かっていたが、ギルド幹部の守銭奴根性に苛立ちを覚えた。 「エイプリル、五分後に突入だ。ニルソン様が確保出来て、オーガストも喜んでるだろうよ」 そう言って笑い、メイはショットガンを撫でる。既に防火扉にはテルミット弾が複数貼り付けられていた。 安全ピンさえ抜けば十秒もしない内にテルミット反応を起こして二千度を超える高熱を発し、防火扉を破壊し易くする。 そこに思い切り蹴りの数発でも叩き込むなり、ジュライたちならオーガストの手榴弾で吹き飛ばすなどの方法で、 十二姉妹は最後の砦へと侵入する。 さっきのエイプリルの懸念にも出ていた通り、そこで激戦にならぬ訳がない。 彼女たちは銃弾の残りを確認し、とんでもないことに気付いた。 ──誰の銃も、弾丸が残り少ない。 Ж Ж Ж 『突入は待っててくれ。アタシたちの銃の弾が、もう殆ど残ってないんだ。敵の銃を掻き集めるよ』 「了解しました。こちらも集めておきましょう。幾らあっても、足りるということはありませんから」 『ああ、悪いねジュライ。出来るだけ急ぐよ』 メイの通信はそこで切れた。 左肘から先がやたらすっきりとしている、さっきから苛々が収まらないジャニアリーに、メイの言葉を伝える。 彼女はジュライの考えた通り、苛々を爆発させた。 結果溢れ出てきたものに関して詳しく書くことは止めておく。 何分、彼女の暴言には健常且つ正常な相手には聞き苦しい言葉が多量に含まれており、 メイやその他の下層隊を侮辱する言葉はなかったものの、敵には遠慮と恥じらいのない嫌味と侮蔑を、 内容にさえ気を向けなければ感心するほどの豊富なボキャブラリーで表明し、 その壮絶さたるや、卑猥さはそこまででないにしろジュライの頬を赤らめさせ、マーチを危うく笑い殺すところであった上、 全て聞き終えた頃にはオーガストなど林檎かトマトと間違えかねない状態で床に転がっていた。 敢えて問題がないさわり程度にその内容に触れておくと、彼女の怒りに任せた乱暴な言葉は、 敵の指揮官と敵兵をありとあらゆることで扱き下ろし、彼らの貧弱な身体にちょこんとくっついている、 生物の存在に重要な位置を占めるある一部分を『引っこ抜いてやる』とまで言わせ、更には彼ら全員の三、四代前の両親における、 映画や小説よりも奇なる、平常な者ならば驚き、本来なら秘すべき事実、真実の暴露にまで及んだ。 それが止まったのは偏にジュライの賢明な行動のお陰である。 聡明な彼女は、例えば映らなくなったテレビや動かなくなった車とかを、どのように扱えば直せるか、良く承知していた。 だから、音の止まらないラジオを静かにする方法も、無論知悉していた。 という訳でジャニアリーは晴れて元通りのジャニアリーになり、オーガストは少々の冷却期間を置いて復帰し、 マーチは笑い死に掛けたがやはり復活して、上層隊はその戦力を取り戻したのである。 それから四人で敵の武器を集めた。拳銃、短機関銃、自動小銃に突撃銃、五十口径ライフル、二発の手榴弾、銃剣とナイフ数本、 ありったけの武装を敵の死体から奪い、入るものなら服の至るところに押し込み、 入らない大きさのものならば敵の服を裂いて作った間に合わせのスリングで肩に担いだ。 それが終わった頃に、下層隊の方から再度の通信があった。 『こちらの武器調達は終わりましたわ。そちらはどうですの?』 今度はメイではなく、エイプリルだった。ジュライは簡潔に話し、突入のタイミングを尋ねる。 リーダーは思索した後、三分後に突入する旨を告げる。 「三分後に突入です。ジャニアリー、マーチ、オーガスト、防火扉突破の用意を」 頷いてオーガストが爆弾を設置しに行く。目で追いながらジャニアリーを引き寄せ、耳打ちした。 「格闘戦を禁止します」 ジャニアリーの顔が青くなり、赤くなり、元に戻る。 反論しようとする彼女の口を閉じさせ、上層隊の隊長という権限を使い、強引に認めさせた。 とぼとぼと隅っこに歩いていくジャニアリーの肩を、マーチが叩いた。 見上げる彼女に、いつもの笑みを見せる。 ……いつもの笑いを。 それはマーチの出来る慰めの一種なのかもしれなかったが、今のジャニアリーにそこまで考える余裕は無く、 彼女の理解のベクトルは明後日の方向に向いていた。 Ж Ж Ж その臭いに気付いたのは誰が最初だったかと言えば、候補を四、五人は挙げられるだろう。 けれどもそれから五分としない内に、何故その臭いが発生したのかと、 臭いの導く結果を三階の全員が知ることとなったので、誰が最初であったかなどどうでも良くなった。 唯一つどうでも良くないことを言うとすれば、臭いに気付き、その原因に思いを至らせた時、 すぐさま銃を撃ち始めれば、十二姉妹に甚大な被害を与えられたかもしれなかったという点だ。 多分三階に居た兵士全員に共通の思いだろう。突破された防火扉の隣で血を吐いてくたばっている男を含めて。 “どうしてよりによって今、対応が遅れたのか?” 兵全員が、強い憤りを感じていた。皆が皆、悪態を吐きながら戦っていた。 そんな中で一人だけ、そこまで動じていないと言った表情の男が居た。 何となく予想はつくだろう。このビルに居た反ギルド組織の一部隊を指揮する男だ。 彼は相変わらずコーヒーを飲んでいた。ただ、飲んでいる場所は階段と階段の間の廊下にある、 厚い鋼板を張り付けたラックを並べたバリケードの間であり、 そこは大量の銃弾が傍を通り抜ける戦場で、頻りに指示を出しながらだったが。 「ボディはちゃんと隠したか? あれをつけてあるんだろうな?」 男は近くの兵士にそう尋ねた。彼は銃を撃ちながら首を振って、はいと答えた。 横に居た兵が、口の端を引きつらせながら声を出す。 「パウルスの気分が分かりますか? 第六軍の」 指揮官はこう嘯いた。 「いいや、一〇一のマコーリフの気分が分かったよ」 そして彼の肩を力強く叩き、何を考えているのか分からない目で言った。 「もう少し耐えろ。もう少しだ。じきに天使がやって来る。 そして俺たちはボディを持ち帰り、解析して役立てるって筋書きさ」 何処まで本気で言っているのか推測しようとしている兵を脇目に、 ぐいっとコーヒーを飲み干し、容器を床に置いて傍らのパウザを引っ掴み、 弾丸の間隙を掻い潜って肉薄せんとするジュライに向かって五発の全弾丸を発砲する。当たらなかったが、牽制にはなった。 空になった巨大な弾倉を外し、新たな弾倉を背にしたラックに何度か叩きつけ、リロード。 身を捻り今度はエイプリルたちの側にセミオートで発射する。 彼女たちは階段踊場とその隣の喫煙室、更にその隣のニルソンが捕らえられていた部屋を主な陣地として、 止むことの無い雨を降らせていた。勿論、雨粒は金属製で、当たれば死亡は免れにくい。 一方ジュライ側は陣地を構成する材料が少なかった為、格闘戦専門のジュライは後ろに退いており、 主にマーチとジャニアリーが攻撃し、二人が再装填する間、オーガストが手榴弾で攻撃を加えていた。 「おい、そこの弾薬箱取ってくれ。手が届かん」 指揮官は引き寄せて貰った弾薬箱から四つ取ると、それを服のポケットに詰める。 ラックから顔を覗かせると、途端火花が目の前で散った。慌てて戻し、パウザだけを出して数射する。 弾倉を外す。新たなそれを入れる。ボルトを引く。 撃とうとした彼は、直感的にその動作を止めた。自分の未来位置を通過する弾丸。 胸を撫で下ろし撃つ。撃つ。パウザを撃ち終えた後は、先に撃たれて倒れた仲間の短機関銃を撃つ。 それも撃ち終えた後、やっと彼はリロードという行為を思い出した。 自分の莫迦さ加減に舌打ちして、弾倉を替える。 ふと、仲間が銃を突き出して狙いをじっくりとつけているのが目に留まった。 「危ないぞ」 肩を掴み、無理矢理ラックのこちら側に引き寄せる。顔が眼前に迫り、指揮官は少し眉を上げた。 ボディを隠したかどうか尋ねた時は確かに生きていた男の顔は、クレーターのように陥没していた。 穴からはピンクのどろどろになった脳髄と、無色透明な脳漿が溢れ出している。臭気も酷い。 鼻骨の残骸や押し上げられた歯が見え隠れして、指揮官はその死体を脇へと放る。 肉塊は実に気色の悪い水音を立てて、地面に落ちた。硬直した手が持っていたカンプピストルが床に当たり、音を立てる。 男はそれを見て、ナイフを使って指を切断し、引き剥がした。 Ж Ж Ж 歯軋りをして、ジャニアリーは顔を引っ込めた。鉛弾が壁を抉る。もう少しで貫通しそうだ。 「切りがありませんわね!」 マーチが入れ替わりに体を覗かせ、銃撃を開始する。 その間に手早く新しい弾倉を入れて、残りの弾薬を確認。 「交代して」 返事を聞かない内にマーチが体を隠した。オーガストが、ジャニアリーの攻撃までに掛かる一瞬の時間を稼ぐ為に、 手榴弾を投げつける。その上に死体が被せられた。爆発して、死体が伏せたまま飛び上がる。誰も殺傷出来ていないようだ。 P90を突き出し、狙いを一瞬でつける。撃とうとした時、敵の声が聞こえた。 「全員目を閉じろッ!」 ジャニアリーが意味を理解して自分もそうしようとした瞬間、何かが炸裂して視界が真っ白になる。 フィルターでの防護も利かないほどの光源はすぐになくなった。が、その『すぐ』は戦闘において撃たれるに十分な時間だ。 運のいいことに物陰に居たお陰で光源を見ずに済んだジュライの目には、ジャニアリーが後ろに跳んだように見えた。 受身も取らずに地面へと倒れ、逆流したオイルを口から吐き出しながら右手で命中箇所を押さえる。 ジュライがマーチの方に目をやると、猛烈な射撃で相手を動けなくしてくれたので、 その間に彼女はジャニアリーの体を安全な場所まで持って行った。 命中した腹部周辺の服がごっそりと消え失せ、体内の機械部分も同じように雲散霧消している。 「何で私ばかり……!」 損傷は酷いが、意識ははっきりしていた。けれど早く適切な処置を取らなければならないことは変わらない。 ジャニアリーは足が動かなくなったようだった。下半身の制御部分をやられたのだ。 『ジュライ、またWIAが出ましたの?』 エイプリルが緊迫感を伴う声で尋ねる。 「いえ、ジャニアリーです。状態は腹部を損傷、下半身の制御部分を喪失。自力歩行不可」 『了解。彼女は安全な場所に移動させておきなさい。次撃たれたら、死にかねませんわ』 オーガストに引っ張らせて、階段の傾斜を利用して寝かせた。 唯一攻撃出来るマーチを援護する為、彼女が戻ろうとすると、瀕死の姉が足首を掴む。 足を止めて、振り返るオーガスト。 それからジャニアリーはオイルでべとついた右手を衣服で拭い、妹の手にP90を押し付けた。 力を失い、くたりとする。気を失ったのでも、死んだのでもなく、疲労が極限に達したらしい。 マーチに渡そうとすると、ジュライに渡すように言われる。彼女はそれを受け取り、射撃を始めた。 こんな状況になる以前は銃に手をつけなかった彼女も、今は嫌と言っていられないようだ。 が、敵は一向に斃れない。銃弾の欠乏も見込めなかった。次第に、焦りが姿を見せて来る。 疲労と焦り、味方の負傷に対する怒りや戦い続けることに対する恐怖が凝り固まって離れなくなった者は、 いとも簡単に判断能力に異常をきたす。十二姉妹であってもだ。 この場合マーチがその典型的な例で、彼女はジュライの制止も聞かず飛び出た。 その足が止まる。この階層の右、つまりジュライたちから見ると左側にある部屋に繋がるドアの前で停止する。 汗が顎から落ちる。マーチは左──その部屋の方向──を向いた。 目を、赤外線の探知に使う状態に切り替える。線が一条、ドアの弾痕から伸びていた。 ここまでが僅かコンマ数秒だった。次のコンマ数秒で、マーチの右太腿が体から切り離された。 エイプリルたちの方に左足だけで跳躍するマーチ。 敵の目前を飛んで行き、不本意な形で下層隊と合流を果たす。ジューンが身の危険も顧みず姿を曝し、襟を掴んで物陰に引き入れた。 その場に居たジャニアリーを除く十二姉妹全員が、銃声の音紋をデータベースに照らし合わせる。 検索の結果、発射源はブローニングM2重機関銃だと分かった。 Ж Ж Ж 『こちらはもう二名しか居ません。四階からそちら側に下ります。許可を!』 ジュライの切迫した声にエイプリルは許可を出さざるを得なかった。 後ろではニルソンが、マーチの状態を調べている。 セプはそれを気にしながらも、相変わらずラックを盾に攻撃を続ける十数名の敵兵を撃っていた。 「奴らが四階に上がったぞ、充填室側の奴らが四階に逃げた!」 撃たれている彼らの一人がそう叫ぶ。笑い声と歓声が上がった。指揮官の名前らしき言葉を叫ぶ者も居た。 「ちっくしょう、調子に乗りやがって!」 メイが喫煙室からショットガンを撃った。シェルが排出される。次を撃とうとするが撃てない。弾切れだ。 ポケットの中を探したが、見つからなかった。喫煙室に置いてある椅子の上に投げると、掻き集めておいた銃の一つを取る。 「それは駄目」 一緒に喫煙室に隠れているフェブがそう言ったので、メイは別の銃を取った。 と、更に強くフェブが注意する。 「それは駄目!」 どれがいいのか分からなかったので、彼女に選んで貰った、イングラムを撃つ。 フェブは銃を持っていたが自分から撃とうとはしていない。 メイも、純粋な戦闘に最適化されていないフェブを参加させる気は余りなかった。 が、情報戦担当のフェブは生体データがなければ誰かを探すことも出来ず、無力感を感じているしかなかった。 それが募り、手が震える。メイが銃を撃ち終わり、引っ込んだ。それと交代で弾幕だけでも張ろうとする。 しかしメイが引っ込んだのは、敵が顔を出して危険極まりない大口径弾を発射し始めたからであり、 相手が撃ち終える前に体を見せるのは自殺行為に等しかったというか、イコールだった。 「馬鹿野郎ッ!」 メイはフェブの体を足で蹴飛ばす。銃弾が通り抜けて、部屋の壁にまた新しい弾痕を作った。 撃たれないように物陰に居つつ、指差して怒鳴りつける。 「あんたは良くやってるよ、フェブ、良くやってるんだ! だから慣れないことはするな!」 敵が撃ち終わった。手を突き出してイングラムを発砲する。別の敵が銃を出した。イングラムを引き戻そうとする。 すると手から吹き飛んだ。銃弾が当たったのだ。ちらっと見ただけで、もう撃てそうにないことは分かった。 暴発の危険性があるそれを喫煙室にある窓から投げ捨てて、銃を探す。 「フェブ、アタシの持って来た銃の中にグリースガンがあったんだが見つからないんだ、探してくれ」 二人で探すと流石に早い。呆気なく見つかった。 フェブからイングラムを受け取った際にポケットに入れた弾倉を、先に嵌っていた弾倉の代わりに嵌める。 「いいんですの?」 銃器に関してそこまでの知識を持たないフェブが尋ねた。メイは撃ちながら答える。 「四十五口径のイングラムの弾倉はグリースガンと互換性があるんだ。九ミリのタイプじゃなくて良かった」 『メイとフェブ、壁に寄って!』 オーガストの幼い声が響く。反射的な行動で、壁に身をぴったりとつけた。 窓が割れてジュライが飛び込んでくる。メイが銃を持った右手で、引き寄せた。 続いてジャニアリーが窓の外から、急造スリングに吊られて下りて来る。フェブがそれを中に入れた。 最後に下りてきたオーガストも保護された。 「驚いたな、どうやったんだい?」 撃ちながらそう訊くと、ジュライは敵の動向を窺いながら答える。 「延長コードがありましたから、それを」 窓の外、風に揺れるコードを指し示すジュライ。メイは考え込み、指を鳴らした。 「それだッ!」 Ж Ж Ж 「上手く行くの?」 「分からない。祈るしかない」 オーガストとジューンが通信で会話している。 今、セプは四階からコードを使って、あの重機関銃が設置された侵入を試みていた。 最初はメイとジュライが行きたいと言ったが、移動する時に敵に知られれば危険を察知され失敗する可能性もあった為、 エイプリルはそれを頑として拒否した。 『コードを発見、束ねれば使えるわね。粉末包装室に移動するわ』 静かになる三階廊下。片足を失っても態度は変わらないマーチが、エイプリルに進言した。 「銃撃戦の音でセプが近づく音を掻き消した方がいい。彼らは気が張り詰めている。 何で気付くか、分からない」 即座にメイが反論する。 「敵のものを集めたとはいえ、銃弾は十分な量じゃない。 セプが必ず成功する訳でもないし、そういうことを考えれば、今は発砲を控えて待つべきだ」 反論を無視して、エイプリルの決断を急かすマーチ。 彼女は普段通りに、迷わなかった。マーチの案を採択すると告げる。 その声を聞いた発案者はすぐさま片足で壁に縋って立ち、MINIMIは反動の問題から撃てないので、 セプが四階に行く時に置いて行った敵の突撃銃を撃ち始めた。 バナナ型マガジンに入った三十発分の銃撃が終わると、それ以上の反撃が押し寄せる。 『粉末包装室前。これから下に行くわ。銃撃戦が始まったみたいだけど、そっちは大丈夫?』 「問題ないですわ。くれぐれも気をつけて、手早く片付けなさい」 短く了承の意を示して、通信は終わった。 銃撃の応酬を続けるだけの自分たちを見て、エイプリルは溜め息を吐く。 だがいつまでもそんなことは考えていられなかった。身を乗り出して、ルガーを撃つ。 再び通信が入った。 『さっきから大型ヘリのローター音らしき音が聞こえるんだけど、誰かもう救援を呼んだ?』 「ローター音? ……いいえ、呼んでませんわ」 『じゃ、何?』 メイが口を挟んだ。 「敵だろ?」 そうだ、それしかない。敵の増援だ。大型ヘリに積んで来たのだ。 けれどどうやって? 報道ヘリに偽装したのか? 大型ヘリを? よしんば出来たとしても警察とマスコミの目を掻い潜ることは難しい。 それとも彼らは有り余る金があり、それは両方に見て見ぬ振りをさせることが出来るほどなのだろうか。 考え込んで、その考えにどれほどの意味があるのかと気付く。 今必要なのはこの場に適当な指示で、役立たずの思考ではないのだ。 「セプ、そのヘリは確かに大型?」 情報の確認の為、尋ねておく。彼女の返答は、肯定だった。 屋上に着陸するのは難しいだろうから、地上から攻めて来ると判断する。 ロープ降下の可能性もあったが、夜に暗視装置をつけてヘリを操縦するのは困難極まりない。 人間で言う辺縁視が制限され、遠近感などに支障があるからだ。 微妙な機動が円滑な降下に影響するロープ降下を行える訳がない。 下から来ると決まったならば、今度はどちらから来るかだ。 これは十中八九、玄関に近い方、つまり自分たちの開けた突入口から来ると、エイプリルは予測した。 何故ならそうすることで守備隊との挟み撃ちに出来るからだ。 態々遠い方を通って、防火扉を破壊してまでもう片方のルートを取るとは考えられなかった。 『M2重機関銃のクルーを視認。一、二、三、四名。全員、ここから射線を取れるわ。突入していいかしら?』 「許可します。終わったら連絡を貰えますわね? 急いでボディを捜索、発見後は屋上に運ばねばなりませんから」 『突入タイミング、三、二、一、突入するわ!』 良く耳を澄ませていれば、ラックに隠れていた指揮官も、他の敵も気付いたに違いない。 まあ、銃撃戦最中にそんなことをする余裕はないのが当然で、結果として十秒後には四体の新鮮な死体が出来上がっていた。 『無力化、M2を無力化。銃自体は無事よ。私はこの部屋を調べた後、四階経由でそちらに戻るわ』 「了解。気をつけなさい」 全員が銃を撃ちながらでも、盛大に溜め息を吐いた。山場の一つは乗り切ったようだ。 しかし次のそれが迫っているのは全員が理解している。ジューンなどは、下をちらちらと見ている。 廊下を突っ切ってでも、上階に上がる必要があった。オーガストの爆弾という手段も考えたが、もう持っていないらしい。 幾ら考えても、思いつかなかった。だからといって強行突破するのは愚の骨頂だ。 『エイプリル!』 投げ遣りな態度で、通信に応答する。 『ボディを発見したの、十二体揃ってる。隣の部屋にあったのよ。ラックの向かい側にある部屋に』 「ラックのある位置を転送しますわ。撃ち抜いて下さい」 『了解……あれ、ラックの間にドアがあるけど、見取り図にないわよ?』 「早くそのドアを撃ち抜いて!」 お粗末なもので、そう叫んでしまったのが悪かった。声を出してしまったのが。 ラックに隠れていた兵の内の、感付いた一人がドアを開けた。 目の前に見えたのはセプのまごついた表情で、次に見たのはM14の発砲炎だろう。 悲鳴が上がり、逃げ出そうとする兵がラックの陰から飛び出る。強固な砦を崩された彼らは、呆気なく崩壊した。 六発目で、銃弾が発射されなくなる。弾切れだ。セプは舌打ちをして、格闘戦に移った。 好機とばかりにパウザで撃ち抜こうとする男を銃床で殴りつけた。 その距離になってしまえば、撃つより殴る方が早いので、敵も格闘で倒そうとしてくる。 ナイフが抜かれ、一人目が掛かってきた。両手でナイフを掴む手を取り、膝蹴りを腹に叩き込む。 何の捻りもない右の前蹴り。左手で払い、がら空きの股間にまた膝が入る。 逆手に持ったナイフでの、大振りな一撃。スリングにM14を任せ、右手で敵の肘の上を叩く。 その勢いでぐるっと敵を一回転させ、右手を離し、両手で首を折った。 四人目の相手をしようとする。大柄な屈強そうな男だった。彼は少しもセプに触れることなく死んだ。 理由は、後ろから近づいて来ていたエイプリルに、拳銃で撃ち殺されたからだ。 Ж Ж Ж メイは急いで階段を駆け上がる。左肩にはジャニアリーを乗せ、右肩にはボディを持っている。 後ろには、ライフルを松葉杖代わりにして自力で上がるマーチや、その他の姉妹たちが連なっている。 だがジューンとジュライは別だ。三階廊下に待機して、足止めするように命じられている。 エイプリルは本当は自分が残りたかったと階段で漏らしたが、最高指揮官が自ら足止めをする利点はない。 彼女は断腸の思いで上の二人に託すと、残った十人にボディを持っての移動を命令したのだった。 勿論ジャニアリーとマーチは運ばれる側だったが、マーチは自分で立って歩くと言って聞かなかった。 「二往復で済みますわね。お母様に連絡しておきましょう」 独り言でそう言って、屋敷のマダムに通信回線を開く。 マダムは休みもせずにずっと待機していたようで、間髪入れず質問が飛んできた。 『進行状況は?』 「ニルソン様とボディを奪還、現在屋上へボディを運搬中。ヘリをこちらに向かわせて下さい」 『今すぐに向かわせるわ。もう暫く辛抱なさい』 はい、と答えを返す。 五階階段を上り切ると、屋上のドアがあった。蹴破って進む。風が強く吹いて、エイプリルは自由な片手で目を覆った。 オーガストに聞いて、ヘリを着陸させた場所の周辺にボディを集めて置き、マーチには歩哨代わりになって貰う。 銃声が下で始まった。ジューンとジュライの戦闘も始まったことだろう。 階段を、飛び降りるという形容が当て嵌まりそうな勢いで下りていく。 三階廊下に到達すると、既に白兵戦となっていた。 ナイフで突撃銃のストックを受け流し、喉首を掻き切るジューン。 敵の防御、攻撃を無視した、鋭い一撃を加えるジュライ。 僅かばかりに目を惹かれたが、エイプリルは自分の任務に戻る。 ボディを両肩に担いだ。三つ子とオーガストは四人で一つだ。だから、誰かが二つ担がなければならなかった。 フェブ、メイ、セプが残る三つを担ぎ、屋上へと戻る。 『こちら救援ヘリ、そろそろローター音が聞こえないか?』 通信。耳を研ぎ澄ますと、聞こえないこともないような気がした。 が、それは次第に明瞭な音として認識され出す。 屋上に着いた丁度その時、自分の反対側から来るヘリが見えた。 安心感を感じないように振り払い、着陸したヘリに手早くボディを積載する。 一機で四人分乗せられるヘリが四機。三機に乗せた時点でスペアボディはなくなる。 残りの一機は、となって、目が向いたのがジャニアリーとマーチ、それにニルソン。 視線を感じてマーチが嫌そうな顔をする。その体を抱え上げようとすると、身を捻って抵抗した。 それでも何とかボディのように肩に担ぎ、ヘリに乗せる。ジャニアリーはセプが乗せた。 ニルソンは自分から乗り込み、気をつけるんだよ、とだけ言った。 その先も何か言ったような気がしたが、生憎ヘリが飛び立ったので分からなかったのだ。 「さて、この先どうする気なんだ? エイプリル」 にや、と笑って、メイは彼女にそう訊いた。 リーダーは笑みを返し、簡単極まりない答えを寄越す。 「下に。ジューンとジュライを撤退させますわ」 Ж Ж Ж 「ジューン、ジュライ、伏せなさい!」 彼女らが行動すると信じて、エイプリルたちは躊躇なく発砲する。 果たして、二人はやって見せた。周りの敵が撃たれ、力なく倒れる。 ジュライがその死体を、階段に溜まった残りの敵に蹴り落とす。 まごついた極々小さな時間が、脱出の時だ。 脱兎の如く駆け出し、エイプリルたちと屋上へ走る。 敵も負けてはいない。彼らも全力疾走で追いに掛かる。 後ろに銃を撃つこともせず、屋上へ、屋上へと向かうジューンの肩を、足の速い敵の一人が掴んだ。 振り返って右手でその手を掴み、脇の下を潜るような足捌きで、相手を転倒させる。 喉を蹴り一時的に無力化して、仲間の後を追った。 屋上に飛び出て、十人は通信もせず、ばらばらに適当な場所に隠れた。 三十秒ほどした頃に、敵も追いつく。発砲が始まった。障害物に隠れても居ない敵はばたばたと死んでいく。 生存本能や運で障害を探して隠れた敵の反撃もあるが、微々たる物だ。 弾切れさえ起こらなかったら、何の心配もなかった。そう言うからには、起こったのだが。 セプは銃をスリングだけで保持し、傍に居たジューンからナイフを一本貰う。 右手にナイフを持ち、腰には銃剣。左手は徒手だ。 気付いた敵が猛攻を仕掛けてくるが、恐れるものはない。理由は、彼らは五十口径の銃ですらないからだ。 彼らはただの小火器を使用していた。十二姉妹にそれは効果が薄い。 フェブとオーガスト、それに三つ子を除く五名は、敵陣の真っ只中に突撃した。 メイは胸を殴って来た男の髪を掴み、左膝で彼の右膝の裏を押すと同時に引き倒した。 踵で股間を踏み躙り、一丁上がりだ。 それを見た三人の敵は、連携して攻撃してきた。 前から一列で近づき、真ん中の奴がまず横薙ぎに蹴る。すっと身を引いてかわし、手で勢いをつけた。 右端の敵に当たり、バランスを崩して二人とも倒れる。 下から右足で蹴り上げて来る左端。掠らせて避け、足を掴み、押しながら自分の左足で彼の足を強打する。 立ち上がろうとする最初の二人の股間を蹴って回り、次の相手だ。 左腕が掴まれた。見ると、大の男五人もが掴んでいる。 メイは鼻で笑うと左手首を右手で掴み、肘を中心点に四十度ほど腕を上げ、押し込むようにした。 倒れた五人に止めを刺すのは、数秒も掛からない。が、止めを刺したメイは妙なことに気付いた。 左肩から垂れ下がった腕がぷらぷらと動いている。外れたのだ。彼女は頭を振って、接続部を離した。 棍棒代わりにぶん殴り、敵を倒して行く。 何処か動きに優雅なものが交えられるエイプリルは、 そのコミカルな戦い方に笑いに似たようなものが込み上げた。 『状況は?』 マダムからの通信。彼女は外部の音声を通信で流し、その上で回答する。 「聞いての通りです、お母様」 『安心なさい。もうヘリは向かっている筈よ』 『至当なことですとも!』 割り込みで入ってきた通信。ヘリの操縦手だ。 陽気な彼は大笑いしながら言った。 『ところでそこから今すぐに離れられますか?』 「え? ええ、出来ますわ」 『じゃ、して下さい!』 音声に機械音が混じる。エイプリルの予想と記憶が正しければ、ヘリ搭載のミニガン、通称『無痛ガン』が動き出した音だった。 近くのメイの首を掴み、投げ飛ばすように避難させる。ジュライはそれを見て悟り、言わずとも身を引いた。 ジューンは敵に囲まれて動けなくなっている。このままでは心中だ。咄嗟に拳銃を引き抜き、撃ちまくって道を作った。 手を引いて抜出そうとするけれども、敵も馬鹿ではなく、ジューンの腰から手を離さない。 体を捻ってその手を撃ち抜き、逃げ出した。 「撃ちなさい!」 『OKエイプリル! ……様』 黄色い閃光が見えたかと思うと、槍すら思い起こさせる軌跡を描き、弾丸が到達する。 ローター音もよく聞こえた。正に天使の羽音だと、エイプリルは思った。 着陸したヘリに、重症のもの(左肩を外したメイ)や戦闘が出来ない優先的に離脱させるべき者を先に乗せ、 エイプリルは一番最後に乗った。 ヘリはビルから離れていく。嫌になる戦闘も、これまでなのだ。 戦い抜いたリーダーは、休息を取ろうと目を閉じ、結局屋敷に帰り着くまで開かなかった。 Ж Ж Ж 通常ならばここで『オチ』に相当する文章が並ぶのだろうが、そんなものはない。 これは十二姉妹がニルソンとボディ奪還の為、奮闘したことを記述しただけのものだ。 そこにオチはない。気の利いた台詞も、シチュエーションも、一切ない。 屋敷に帰り着いた後は、冒頭のメイが書いた日誌に十分に書いてある。 つまりこれ以上語ることはないのだ。彼女らが完膚なきまでに勝って、彼らは負けた。それだけだ。 ただ、二つ追記しておくべきことがあるとすれば、それはこうだ。 一つは、十二姉妹はその戦いに見合った休暇を得たこと。 もう一つは、この戦いは、マダム・マルチアーノが十二姉妹に持つ誇りの一つになったことである。 だからこの話はお終いだ。ここで、この奮闘劇は終わりを告げるのだ。
https://w.atwiki.jp/coyote/pages/2.html
■メニュー トップページ メニュー 過去のスレピックアップ 略歴 ■キャラクター ジャニアリー フェブラリー マーチ エイプリル メイ ジューン ジュライ オーガスト セプ オクト ノヴェ ディッセ ミスター フランカ? カタナ? ビショップ? スワンプ? マダム・マルチアーノ? アンジェリカ? チェルシィ? ニルソン ■設定 用語集 ア行 カ行 サ行 タ行 ナ行 ハ行 マ行 ヤ行 ラ行 ワ行 英数 ■SS 彼女の休日 エイプリル教官 12姉妹のとある戦闘記録 12姉妹物語 独立戦争編 12姉妹物語 独立戦争編Ⅱ 黄昏計画 その他12姉妹SS
https://w.atwiki.jp/ryouhouji/pages/968.html
極 名前 極 [エイプリル]うがちゃん (えいぷりる うがちゃん) セリフ 極 「ウ~ガウガウガウガ~★」 解説 蛙にのった白蛇の神様。とろ弁天のことが大好きらしい。 レアリティ 必要法力 攻 防 知 極 SR 8 990 990 990 術式名 属性 MAX Lv 効果 専:しっぽ巻き 土 3 敵単体の攻防ダウン お邪魔戦術式 発動率 敵HPダウン 高 備考:Illust.とろ美
https://w.atwiki.jp/coyote/pages/31.html
彼女の休日 ジャニアリーの場合 フェブラリーの場合 マーチの場合 エイプリルの場合 メイの場合 ジューンの場合 ジュライの場合 オーガストの場合 セプの場合 オクト・ノヴェ・ディッセの場合 オヤジ達の場合 12姉妹の場合 クリスマス編
https://w.atwiki.jp/ryuunabe/pages/737.html
エイプリル用派生リスト(従来のアイドレスへの派生の派生先はカットしています。また能力判明していないモノはリンクをしていません。リンクされていて先のデータがないのは実際にあるアイドレスです(能力不明) お笑い国人お笑い妖精(職業)大規模漫才大会(イベント)お笑いコンビホープ&サウド(ACE)砂漠の騎士サウド ホープ 僧侶 知恵者 観光地 笑気ボール(マジックアイテム) 笑いの精霊との遭遇(イベント) ツッコミ妖精(職業)ボケ妖精(職業)(派生は下参照)) ツッコミの練習(イベント)セルフツッコミ(絶技) 絶技よりも早いツッコミ(カウンター絶技) 相方を探す(イベント) 風紀委員会 ボケ妖精(職業)ツッコミ妖精(職業)(派生は上記参照) 相方を探す(イベント) 靴下の魅力(イベント) バトルメードガイ(職業)私、普通の女の子になります(イベント) ハイパーメードガイ僕、普通の男の子になります(イベント) 悩殺メードガイ(職業) メードガイ(ACE) はぐれメード 特殊工作員 笑いと希望の戦士(職業)明日への希望(イベント) ウォードレスダンサー 学兵 爆笑魔法使い魔法使い 幻影使い 漫才師(職業)相方(職業)ベストパートナー(職業) お笑いコンビ(職業) お笑いコンビ結成(技術)お笑いコンビ(職業) お笑いブーム(イベント) ツッコミパイロット名パイロット 踊る舞踏子(職業)小さい舞踏子 眼鏡の舞踏子(職業) ツンデレ眼鏡の舞踏子(職業) セクシー眼鏡の舞踏子(職業) 鼻眼鏡(マジックアイテム) あんこ食うホープ(職業)十種アンコ(マジックアイテム) ホープヤガミ(ACE) マイペースホープ(職業)マイペースホープの真実の力への第一歩(イベント) この浮気者!(イベント) くだらないニュース(イベント) 結婚しようよぉ(イベント) ギャグ担当ホープ(ACE) 学生 アイドレス工場 ネタの宝庫(施設)郊外ファームタイプの遊園地 観光地 お笑い番組専門放送局(施設)漫才師(職業)(派生は上記を参照) 憩いの場(施設)AD 笑いと食の博物館英雄の誕生 長距離輸送システム 宇宙開発センター
https://w.atwiki.jp/hmiku/pages/63208.html
【検索用 まっくろえいふりるちゃん 登録タグ 2024年 MidLuster UTAU ま 曲 曲ま 重音テト】 + 目次 目次 曲紹介 歌詞 コメント 作詞:MidLuster 作曲:MidLuster 編曲:MidLuster 絵:MidLuster 動画:MidLuster 唄:重音テト 曲紹介 おめでとうが絶望じゃ 曲名:『真っ黒エイプリルちゃん』(まっくろえいぷりるちゃん) MidLuster氏の68作目で、重音テト処女作。 重音テト生誕祭2024の日に投稿された。 歌詞 (動画概要欄より転載、ルビ追加) ただでさえ信じられない人達が 今日は仮面を被ってる それは何用の面ですか 社交用テンプレ面ですか。 ただコピペしただけのスタートから 得るものはありましたか 笑顔 笑顔 笑顔 笑顔 笑顔 笑顔で 前向け前に則って 右から順に立ってって 次から次へ流れる言葉 けど僕の事で精一杯 僕は何処にもいない 僕は何処にもいない なんだか気持ち悪いな 抑えてる脳が煩いな その違和感、違和感、早く気づいて 拒否感、拒否感、ほんとかな? 熱が熱が覆い被さって ヤバい、ヤバい、もう戻れねえな この今が、今が、確実にあって 今は、今は?此処は誰? 今日ばっかりは信じられません いや、いつも信じないくせに ただでさえ信じられない人達が 今日は仮面を被ってる それは何用の面ですか 見てはいけない裏ですか。 倒れそうだ じゃなきゃ何だ 自分の影にビクっとしてら 腹痛くて 身バレをした 不名誉にぶっ飛ばしてきました。 その違和感、違和感、どうせ当たるので 既視感、既視感、ほんとだよ? 熱が熱が僕らを囲って ヤバい、ヤバい、印象悪いな 散々、甘えてきたので 散々、逃げてばかりで 散々、猶予の中生きて 散々、下手な人生ね。 今日からの仮面は何色? 扱いやすい色でいいよ どうせみんなすぐに剥がれるよ じゃあ少しでもこのままがいーな これ嫌だ、嫌だ!加速する平和 時は、時に、残酷ね! 知り合う前に過ぎ行くbirthdayは ちょっとだけ寂しいな! 本当に何も信じられません 上辺ばかり 安堵と引き換えに いつも通りTimeLine(TL)眺めても 野菜になったアイコンばかり ほら笑って やべぇな コメント 名前 コメント コメントを書き込む際の注意 コメント欄は匿名で使用できる性質上、荒れやすいので、 以下の条件に該当するようなコメントは削除されることがあります。 コメントする際は、絶対に目を通してください。 暴力的、または卑猥な表現・差別用語(Wiki利用者に著しく不快感を与えるような表現) 特定の個人・団体の宣伝または批判 (曲紹介ページにおいて)歌詞の独自解釈を展開するコメント、いわゆる“解釈コメ” 長すぎるコメント 『歌ってみた』系動画や、歌い手に関する話題 「カラオケで歌えた」「学校で流れた」などの曲に直接関係しない、本来日記に書くようなコメント カラオケ化、カラオケ配信等の話題 同一人物によると判断される連続・大量コメント Wikiの保守管理は有志によって行われています。 Wikiを気持ちよく利用するためにも、上記の注意事項は守って頂くようにお願いします。
https://w.atwiki.jp/talesofdic/pages/15410.html
ジュライ(じゅらい) 登場作品 + 目次 ヴェスペリア 関連リンク関連種ヴェスペリア ネタ ヴェスペリア 作中説明 No.(XBOX) 059 No.(PS3) 064 Lv 53 種族 人型 HP 26000 TP 600 物攻 481 物防 391 魔攻 580 魔防 460 敏捷 169 状態異常 - 弱点 水 耐性 火 EXP 0 G 0 LP 3 備考 イベント 落とすアイテム 魔導書の紙片カクテルボトルリキュールボトル 盗めるアイテム 魔導書の紙片 出現場所 闘技場 (※基準はNormal 落とすものは最大値) 行動内容 杖を振り下ろして前方の相手を攻撃する。 軽くジャンプしながら杖を振り下ろして前方の相手を攻撃する。 杖を回転させて前方の相手を攻撃する。3HIT。 ロックブレイク/地属性の魔術攻撃。 イラプション/火属性の魔術攻撃。 フリーズランサー/水・風属性の魔術攻撃。 デモンズランス/闇属性の魔術攻撃。 総評 ザ・無尽斬りに出現する女性魔道士。ソーサレス系。 4属性の強力な術を操るので早めに倒しておきたい。 ▲ 関連リンク 関連種 ヴェスペリア ソーサレス ウィッチ 追憶のウィッチ ドルイド ナイトビショップ ナイトハイビショップ アイユ ピマン ネタ ジュライ(英:July)とは、英語で「7月」の事。 ちなみによく勘違いされるが声優は伊倉一恵(シゼルの人)ではなく、山崎和佳奈(カウフマンの人)。
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/5118.html
四月一日エイプリル・フールドラゴン ≡Λ≡ 光/闇/火文明 (41) サイキック・スーパー・クリーチャー:エイプリル・コマンド・ドラゴン/エイリアン/フール 41000 ■スピードアタッカー ■バトルゾーンにある自分のクリーチャーすべてのパワーは41000になる。 ■ワールド・ブレイカー ■リンク解除 覚醒リンク:《偽銃姫! ザビ・エイプリル》(上)/《偽勇躍! ガガ・ディアナ》(中)/《偽魔陣! ギル・オーフレイム》(下) 作者:赤烏 フレーバーテキスト DMWJ-01 「エイプリル編I ライアー・ビクトリー」一夜限りの嘘が生み出した、ちょっと大きめの幻。 収録 DMWJ-01 「エイプリル編I ライアー・ビクトリー」V1b/V1、2b/15、10b/15 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/magicman/pages/5119.html
【文明】 光/闇/火 【命名ルール】 四月一日 【多種族冠詞】 【進化冠詞】 作者:赤烏 備考 《四月一日エイプリル・フールドラゴン》の種族。 関連 種族一覧
https://w.atwiki.jp/sw1769/pages/78.html
名前 :ガルフォード・エイプリル 性別 :男 年齢 :30歳 流派 :隠忍の血統 流儀 :シノビガミ復活に関する情報を手に入れる 表の顔:貿易業 信念 :情 功績 :0 設定とか 貿易商のガルフォード・エイプリルは忍者・・・否、NINJAである! 十数年前に御斎学園への編入生として入国したが、在学中にとある事件に巻き込まれ半死半生となってしまった! 助けは来ず、このまま死んでしまうかと思われかけたその時! たまたま近くを通りがかった最下位示庵夜叉(ビリジアン夜叉)に助けられたのであった!! 助けてくれた彼に恩を返すため、 彼に植え付けられた蟲の遺伝子を駆使して今日も彼は怪盗ねずみ小僧(マウスボーイ)として戦うのである!! 戦え!ガルフォード!!負けるな!怪盗マウスボーイ!! 容姿 ケツアゴ 対人関係 参加セッション履歴 [[]]